デジタルの専業広告代理店のリアル

やはり、外部への発信って怖いことなんです。

それでも、発信しないと議論がうまれないので脳みそへの刺激が少なくなるとか、間違えた理解をしてしまっていた場合に気がつくのが遅くなる、とかネガティブ要素が沢山あります。

というわけで現状を書いてみようと思います。


僕はインターネット動画広告の専門代理店で営業をしています。

そうです、マーケターの方おなじみの「部分最適野郎」と思われてしまう専業代理店の広告マンです。


そんな僕が感じている全体最適を考えた上で、今マーケティングを実行する上で課題になっているのではと感じていることを少し話したいと思います。


結論、全体を最適化する(正しい投資判断、アロケーションを行う)ことができる環境が整っていないことがものすごく大きな課題になっていると感じています

TVCM、OOH、雑誌広告、新聞広告、これらはどれも純広告と呼ばれるように「一度スタートしたら期間が終わるまで止まらない広告」です。

でもデジタルの広告商品は基本的にデイリーで出稿量(リーチ、FQ数)が可視化できてしまいます。そしてデイリー(もっと言うと30分単位で)出稿の強弱をつけるコントロールが可能です(運用型広告)

この純広告と運用型広告を、うまくドッキングして全体最適を行うことが当然求められる。

A:コントロールの効かない純広告を活用した活用したマーケティング活動と

B:コントロールが効く運用型広告を活用したマーケティング活動

これを全体最適な状態にするためにはAがもたらした変化を迅速にキャッチし、Bで補完する(もしくは増強する)という考えが必要なのではと思っています。

この視点に立って、物事を考えた時に障壁が幾つか存在します。

自戒の念もこめて、まず一つを今日は書きます。(勇気を出して)


デジタル専業広告代理店の営業マンが、市場を知らない、マーケティングを知らない

業界人間ベムさんも言われていた通りです。

マーケティングを知らない所か、一般消費者の生活を知らない。

GMS,CVSでどんな商品が売られているのか知らない。

これは致命的だし、メーカーのマーケターと会話ができるはずがない。だからもっと勉強しないと土俵にも立てない。でも悲しいことに実際に存在します。

そうなると、上で述べたようなAとBのドッキングを行って全体最適を実行することなんて、できるわけがない。思いつくことすら不可能

じゃあ、どうするか?

勉強しよう。以上。です

さて、とはいえ、です。ここからは根深いです。

デジタルも詳しくてマーケティングも詳しくて、というような方もたくさんいらっしゃるじゃないか。と

なのになんでデジタルをうまく活用した全体最適なマーケティングを実行できないケースが多発しているんだ?という話になります。

その理由は簡単で、上記で言うところのAに対するレスポンスやAの出稿量などをリアルタイムでチェックすることができない(非常に難しい)からBを、補完用に使ったり増強用に使ったり、その判断自体が現実論「できない」


これがかなり大きな課題なんじゃないかと思っております。

MAツールやDMPなどの技術も進化しているとは思いますが、それらでは解決できない

大手総合代理店が資本を入れたりしてして開発しているマーケティングの意思決定を支援するためのBIツールもありますが、得意先のご担当者から聞いている話ではうまく機能しているとは思えず、、(実際どうなんでしょう・・)


だからと言って、できることがない。というわけでは。というわけではもちろんなくて

よりベターな考え方や評価方法、プランニングを行うのですが

やはりどこかで歯がゆい気持ちを抱えているのが正直なところです。


デジタルだけでマーケティングが完結する世界なんて、まだまだもっともっと先の話なのだから(勝手な個人的な感覚)

両方をうまくうまくドッキングして、全体最適につながるような考え方や、システムの開発、実行できるような体制、これらを用意することが必須だよな〜と感じながら

週末なので外に出て、いろんなものを見て、フラフラしようと思います。





1コメント

  • 1000 / 1000

  • naka_chang

    2017.08.18 18:25

    マーケティング概論は分かるけど実践的なプランニングに慣れてない経営陣と、企業のマーケティング活動の方向性はオリエンできるけど実務が分からないから指示できない現場と、実務は分かるけどマーケティングの概念が無い提案者と、開発思想は素晴らしいんだけどとりあえずツール売らなきゃなんないベンダーが玉石混交といった感じよね。

宮田ソウヘイのぶっちゃけ、どやねん

インターネット動画に特化した広告代理事業を展開するCyberBullの営業マン ブランディング、マーケティングで「デジタル」をどのようにうまく活用できるかを日々考え、模索している